機体の姿勢を計算し、4基のモーターへ適切な指示を出す制御基板です。人間に例えると、機体の「頭脳」にあたります。
ジャイロセンサーから機体の動きを読み取り、受信機から届いた操縦者の指示と比較します。その結果をもとに、ESCへモーター回転数の指示を送ります。
VTX制御、OSD、GPS、LED、ブザーなどの周辺機器もFCへ接続します。
FCからの指示を受け、ブラシレスモーターを回転させる電子回路です。日本語では電子速度制御器と呼ばれます。
バッテリーの直流電力を高速で切り替え、モーターを回すための三相電流を作ります。大きな電流を扱うため、ショート、過負荷、モーターのロックなどで焼損しやすい部品です。
ESCの対応電圧、最大電流、ファームウェア、通信方式を確認して使用します。
複数の機能を1枚の基板や1つの製品へまとめた構成です。
FPVでは、FCとESCを一体化した基板や、さらに受信機・VTXまで搭載した基板をAIOと呼びます。小型・軽量化に有利で、配線も少なくできます。
一方で、一部だけが故障しても基板全体の交換が必要になる場合があります。「AIO」という名前だけでは内蔵機能を判断できないため、製品仕様の確認が必要です。
4基のモーター用ESCを1枚の基板にまとめた製品です。
FCとは別の基板になっていることが多く、FCと重ねてスタックとして取り付けます。配線を簡略化でき、機体の中央に電源回路をまとめられます。
1系統だけ故障した場合でも、通常は4系統をまとめた基板全体を交換します。
内部のブラシと整流子を使って電流を切り替えるモーターです。
配線が2本で制御が比較的簡単なため、以前の小型Whoopなどで広く使われていました。構造上、ブラシが摩耗するため寿命があり、効率や出力もブラシレスモーターより不利です。
現在のFPV機では、非常に小さな玩具機などを除き、ブラシレスモーターが主流です。
ブラシを使わず、ESCが電流を電子的に切り替えて回転させるモーターです。
高出力、高効率で、ブラシの摩耗がないためFPVドローンで広く使われています。配線は基本的に3本あり、3本のうち任意の2本を入れ替えると回転方向が反対になります。
実際にはESC設定から回転方向を変更することもできます。
ブラシレスモーターの固定されている部分で、鉄心とコイルから構成されます。
コイルへ順番に電流を流すことで磁界を作り、外側のローターを回転させます。モーターサイズの「2207」などは、一般的にステーターのおおよその直径と高さを表します。
コイルが焼けたり断線したりすると、モーターが正常に回らなくなります。
モーターの回転する部分の総称です。FPV用のアウターローターモーターでは、ベル、磁石、シャフトなどがローター側に含まれます。
ステーターが作る磁界と、ローター内部の永久磁石が引き合ったり反発したりすることで回転します。
衝突でローターが歪むと、振動、異音、発熱の原因になります。
FPV用ブラシレスモーターの外側で回転する、釣鐘状の部品です。内側には複数の永久磁石が取り付けられています。
プロペラはベル側へ固定されるため、ベルが曲がるとプロペラも正しく回転しません。墜落後に振動が増えた場合は、ベルの歪みや磁石のずれを確認します。
「ベル」と「ローター」は似た意味で使われますが、ローターは回転部分全体、ベルは主に外側の金属部品を指します。
モーターの回転中心となる軸です。ベルやプロペラの回転を支えます。
墜落やプロペラへの強い衝撃で曲がることがあります。シャフトがわずかに曲がっただけでも、高回転時には大きな振動が発生します。
モーターによって、シャフトだけを交換できるものと、ベルごと交換するものがあります。
モーターの回転を推力へ変換する部品です。空気を下方向へ押し出すことで、機体を上へ持ち上げます。
直径、ピッチ、羽根の枚数、形状、材質によって飛行特性が変化します。大きい、またはピッチの強いプロペラほど負荷が増え、モーターやESCへ大きな電流が流れやすくなります。
欠けたり曲がったりしたプロペラは、振動や制御不良の原因になるため交換します。
プロペラの羽根が空気に対してどの程度傾いているかを示す考え方です。
製品表記の「ピッチ」は、プロペラが滑ることなく1回転したと仮定したとき、理論上どれだけ前へ進むかをインチで示す場合があります。
ピッチが大きいほど強い加速を得やすい一方、モーターへの負荷、消費電力、発熱も増える傾向があります。
プロペラが回転したときに描く円の直径です。FPVでは通常、インチで表します。
「5インチ機」は、一般的に直径約5インチのプロペラを使用する機体を意味します。プロペラ径が大きいほど多くの空気を動かせますが、必要なトルクと取付スペースも増えます。
フレーム、モーター、バッテリーとの組み合わせを考えて選びます。
Clockwiseの略で、上から見て時計回りに回転する方向です。
クアッドコプターでは、CWとCCWのモーターを通常2基ずつ使用します。回転方向に合わないプロペラを取り付けると、下向きの推力が得られず離陸できません。
モーターのネジ方向を表すためにCWと書かれている製品もあるため、何の回転方向を示しているか確認が必要です。
Counterclockwiseの略で、上から見て反時計回りに回転する方向です。
CWと対になる方向で、機体全体の回転反力を打ち消すために使用されます。プロペラにもCW用とCCW用があり、正しい位置に取り付けなければなりません。
見る方向が変わると時計回り・反時計回りも逆に見えるため、通常は機体を上から見た方向で判断します。
モーター、FC、ESC、カメラ、VTXなどを取り付ける機体の骨格です。
カーボンファイバー製が一般的ですが、小型機では樹脂製フレームも使われます。軽さだけでなく、剛性、耐久性、部品の取付スペース、修理のしやすさが重要です。
フレームが歪んだりアームに亀裂が入ったりすると、振動や飛行不安定の原因になります。
異なる位置にあるモーターの中心から中心までの距離です。
一般的なクアッドフレームでは、対角線上にあるモーター同士の距離を機体サイズとして表すことがあります。ただし、メーカーによって測定方法が異なる場合があります。
フレームの大きさや、使用できるプロペラサイズを判断する目安になります。
FPVドローンでは、一般的に対角線上にあるモーター軸同士の距離をミリメートルで表したものです。
自動車の前輪と後輪の距離を表す言葉から転用されています。フレームによっては前後または左右のモーター間距離を示す場合もあるため、製品図面を確認します。
なお、Tiny Whoopで使われる「65」「75」「85」は、必ずしもホイールベースそのものではありません。多くの場合はフレームサイズの呼称で、65mm Whoopの対角モーター間距離は一般に約65mmですが、製品ごとの差があります。
プロペラの外側に設ける保護部品です。
プロペラが人や壁へ直接接触する可能性を下げ、接触時にプロペラが破損することも防ぎます。ただし、すべての方向から完全に保護できるわけではありません。
ガードを追加すると重量と空気抵抗が増え、飛行時間や操作感が変化することがあります。
プロペラの周囲を囲む輪状または筒状の構造です。
接触保護に加えて、形状によってはプロペラ周辺の空気の流れを整える働きがあります。ただし、FPV分野ではプロペラガードとダクトが厳密に区別されず、同じ意味で呼ばれることもあります。
割れたり変形したダクトがプロペラへ触れると、異音、振動、モーター停止の原因になります。
FC、ESCなどの基板を上下に重ねて取り付けた構成です。
基板同士をコネクターや配線で接続し、スペーサーとネジでフレームへ固定します。「30×30」「20×20」などは、通常は取付穴の間隔を表します。
基板サイズだけでなく、穴の間隔、ネジ径、積み重ねた高さ、コネクターの向きを確認する必要があります。
Thermoplastic Polyurethaneの略で、弾力性のある樹脂素材です。
FPVドローンでは、3Dプリンターで製作したアンテナホルダー、カメラマウント、バッテリーパッド、モーターガードなどに使われます。柔らかいため、衝撃の吸収や部品の保持に適しています。
TPU製パーツを増やしすぎると重量が増えるほか、柔らかすぎるマウントが振動の原因になる場合もあります。
FCやカメラなどを覆い、保護または固定するための外装部品です。
Tiny Whoopでは、FPVカメラの角度を保持しながら基板を保護する軽量カバーをキャノピーと呼びます。大型機では、機体中央の電子部品を覆う外装を指すこともあります。
キャノピーの形状によって、カメラ角度、アンテナ配置、冷却性能、整備性が変わります。
