電圧が、非常に短い時間だけ正常値を大きく上回る現象です。グラフにすると細く鋭い針のように見えるため、スパイクと呼ばれます。
FPVドローンでは、モーター回転数の急変、ESCのスイッチング、バッテリー配線の長さなどによって発生します。例えば6Sバッテリーの通常電圧を大きく超える瞬間的な電圧が、ESCやVTXへ加わることがあります。
大きなスパイクは、レギュレーター、MOSFET、VTXなどを破損させる原因になります。バッテリー入力部への低ESR電解コンデンサ追加、電源配線の短縮、適切な耐圧の部品選定などが対策になります。
回路へ瞬間的または一時的に加わる、正常範囲を超えた電圧の総称です。
電圧スパイクも広い意味ではサージの一種です。ただしFPVでは、特に短く鋭い変化を「スパイク」、それを含む一時的な異常電圧を「サージ」と呼ぶことがあります。
コンデンサやTVSダイオードなどで軽減できますが、保護できる大きさには限界があります。
モーターの回転やコイルの電流が変化したとき、元の電流変化を妨げる方向に発生する電圧です。
ブラシレスモーターは電力を受けて回るだけでなく、回転中は発電機に近い働きもします。急激に回転数を下げたときなどに、電力がESC側へ戻ることがあります。
逆起電力はモーター制御に利用される一方、大きな電圧変動やノイズの一因にもなります。
直流電圧の上に重なっている、周期的な細かな電圧変動です。
バッテリーは直流電源ですが、ESCが大電流を高速で切り替えるため、実際の電圧は完全に一定ではありません。この変動がVTXやカメラへ伝わると、映像に横線が出ることがあります。
コンデンサ、LCフィルター、配線の見直しなどで軽減できる場合があります。
本来の電源電圧に、不要な電圧変動や高周波成分が混ざった状態です。
ESC、モーター、DC-DCコンバーターなどが主な発生源になります。電源ノイズが大きいと、映像の乱れ、センサー値の異常、受信機やVTXの再起動などを引き起こすことがあります。
コンデンサを追加するだけでなく、電源の取り方、グランド配線、信号線の位置も確認します。
電子機器から発生した電磁的なノイズが、ほかの回路や機器の動作を妨害する現象です。Electromagnetic Interferenceの略です。
ESC、モーター配線、DC-DCコンバーター、VTXなどが発生源になります。GPS、コンパス、受信機、映像信号などが影響を受ける場合があります。
電源線やモーター線と信号線を離す、配線を短くする、より適切なアンテナ配置にするなどが基本的な対策です。
無線周波数帯の不要な信号によって、無線通信や電子機器が妨害される現象です。Radio Frequency Interferenceの略です。
ほかのVTX、Wi-Fi、送信機、高周波ノイズを発生する電子回路などが原因になります。映像の乱れや、操縦リンクの通信品質低下につながることがあります。
EMIは電磁的な妨害全般を指し、RFIはそのうち無線周波数に関係する妨害を指すと考えると分かりやすいでしょう。
電流が流れたときに、配線やコネクターなどの抵抗によって電圧が低くなる現象です。両者はFPVではほぼ同じ意味で使われます。
スロットルを上げた瞬間にバッテリー電圧が下がる現象も、電圧ドロップと呼ばれます。バッテリーの性能不足、細すぎる配線、劣化したコネクター、はんだ不良などで大きくなります。
VTXやFCの動作可能電圧を下回ると、映像が切れたりFCが再起動したりします。
部品や回路の対応範囲を超える高い電圧が加わることです。
例えば5V専用の受信機へバッテリー電圧を接続すると、過電圧によって故障する可能性があります。バッテリー電圧は「公称電圧」ではなく、満充電時の最大電圧で判断します。
一度の過電圧で完全に壊れる場合もあれば、動作はするものの内部が損傷し、その後不安定になる場合もあります。
部品、配線、コネクターなどの許容範囲を超える電流が流れることです。
ショート、モーターロック、過大なプロペラ、モーターの故障などが原因になります。過電流が続くと、MOSFET、配線、コネクター、基板パターンが発熱して焼損します。
ヒューズや電流制限がないFPV機では、異常発生から焼損までが非常に短いことがあります。
本来つながってはいけない場所同士が、非常に低い抵抗でつながってしまう状態です。
プラスとマイナスのはんだブリッジ、切れた配線、導電性の異物、金属ネジなどが主な原因です。ショートした状態でバッテリーを接続すると、大電流が流れて基板やバッテリーが発熱します。
組み立てや修理後はテスターで導通を確認し、初回通電にはスモークストッパーを使用すると被害を抑えられます。
電源のプラスとマイナスを逆に接続することです。
逆接保護のないFC、ESC、VTXなどは、非常に短時間で破損する可能性があります。コネクター形状が同じでも、メーカーによって配線順が異なる場合があるので注意が必要です。
ケーブルの色だけに頼らず、配線図とテスターで極性を確認するのが確実です。
本来流れるべき経路以外へ電流が流れている状態です。
FPVの低電圧回路では、家庭用電気設備でいう感電を伴う漏電とは少し異なり、汚れ、水分、損傷した配線、導電性異物などによる不要な電流を指す場合があります。
待機中の異常なバッテリー消費、基板の局所的な発熱、不安定動作などの原因になります。
電源を接続した瞬間に流れる大きな電流です。
基板上のコンデンサが一気に充電されることなどによって発生します。XT60コネクターを接続した瞬間に小さな火花が出るのは、突入電流が原因であることが多く、直ちに故障を意味するものではありません。
ただし、非常に大きな火花、強い発熱、焦げ臭さがある場合はショートの可能性があります。
電気エネルギーの一部が熱へ変わり、部品の温度が上がることです。
ESC、VTX、モーター、レギュレーターは正常時にも発熱します。重要なのは「温かいか」だけでなく、短時間で触れられないほど熱くなるか、飛行中の冷却を受けても温度が上がり続けるかです。
異常発熱は、過負荷、ショート、設定不良、冷却不足、部品故障の手がかりになります。
温度が上がることで電流や発熱がさらに増え、それによって温度が一層上がる連鎖的な現象です。
電子部品やバッテリーで起こると、短時間で破損や発火へ進む可能性があります。LiPoバッテリーの内部損傷による熱暴走は特に危険です。
膨張、異臭、煙、急激な温度上昇が見られた場合は、手で持ち続けたり再通電したりしてはいけません。
コネクターやはんだ接合部など、部品同士が接触する場所に生じる電気抵抗です。
正常な接続でもわずかな抵抗はありますが、端子の緩み、腐食、汚れ、はんだ不良があると大きくなります。大電流が流れる場所では、小さな抵抗でも発熱と電圧降下を引き起こします。
バッテリーコネクターだけが熱くなる場合は、接触抵抗が増えている可能性があります。
はんだが隣のパッドや端子までつながり、本来別々の回路を接続してしまった状態です。
電源部分で発生するとショートにつながります。信号部分では、機器が認識されない、誤動作するなどの原因になります。
拡大鏡で確認し、余分なはんだはフラックスとはんだ吸い取り線などを使って除去します。
配線をはんだ付けするための金属部分が、基板表面から剥がれることです。
長時間の加熱、こて先で強く押す、配線を無理に引っ張るなどが原因になります。パッドが剥がれると、見た目上は線が付いていても回路へ接続できません。
別の接続点へ配線できる場合もありますが、細い基板パターンへの修復は高い技術を必要とします。
基板上の電気の通り道である銅箔パターンが切れている状態です。
衝撃、腐食、焼損、パッド剥離などによって発生します。外観から分かる場合もありますが、基板内部の層で断線すると目視では確認できません。
テスターで導通を測り、回路図や正常な基板と比較して調べます。
ESCがモーターの回転位置を正しく把握できなくなり、正常なタイミングで電流を流せなくなる現象です。
急なスロットル操作、高KVモーター、重いプロペラ、不適切なMotor Timing、モーターやESCの故障などで発生します。飛行中に1基だけ推力を失うと、機体が突然反転して墜落します。
ESC設定だけで改善する場合もありますが、モーターやESCが物理的に壊れていないか先に確認します。
モーターが滑らかに回らず、ガクガク動いたり震えたりする症状です。
モーター配線の断線、ESCの1相故障、コネクター不良、モーター巻線の損傷などが主な原因です。プロペラを外しても症状が続く場合は、電気的な問題が疑われます。
無理にスロットルを上げるとESCやモーターが焼損するため、すぐに停止します。
モーターを手でゆっくり回したときに、一定間隔でカクカクした抵抗を感じる現象です。
ブラシレスモーターの磁石とステーターの構造によるもので、ある程度のコギングは正常です。4基のモーターで似た感触なら、故障ではない可能性が高いでしょう。
1基だけ極端に重い、引っ掛かる、擦れる場合は、ベルの歪み、磁石のずれ、異物、ベアリング不良などを疑います。
モーターが一方向には回るものの、反対方向では正常に回らない状態を指して使われることがあります。
ESC設定だけでブラシレスモーターの回転方向を変えた際に症状が出るなら、ESCファームウェアや設定に問題がある可能性があります。ただし、正常なブラシレスモーターは基本的にどちらの方向にも回せます。
小型機で使われるブラシモーターには、回転方向に適した設計の違いがある場合があります。
飛行中またはMotorsタブで、モーターが回らなくなる症状です。
配線断線、ESC故障、モーター故障、FCからの信号不良、デシンク、モーターロックなど多数の原因があります。
正常なモーターと入れ替えることで、原因がモーター側かESC側かを切り分けられます。確認作業では必ずプロペラを外します。
指定した方向とは反対にモーターが回る状態です。
ブラシレスモーターでは3本の配線のうち任意の2本を入れ替えるか、ESC設定ソフトで回転方向を変更できます。
Betaflight上のモーター方向設定、実際の回転方向、プロペラの種類の3つが一致していなければ離陸できません。
モーターが正常範囲を超えて熱くなる状態です。
曲がったプロペラ、重すぎるプロペラ、モーターネジによる巻線損傷、PIDの発振、ジャイロノイズ、ESC設定、ベアリング不良などが原因になります。
4基すべてが熱い場合は、設定やプロペラなど機体全体の問題を疑います。1基だけ熱い場合は、そのモーター、ESC、配線を重点的に確認します。
ESCのMOSFET、ドライバー、基板パターンなどが過電流や過電圧で破損した状態です。
煙、焦げ、異臭が出る場合もありますが、外観に変化がない故障もあります。特定のモーターだけ回らない、バッテリー接続時に発熱するなどの症状が現れます。
焼損原因を取り除かずにESCだけ交換すると、新しいESCも再び壊れる可能性があります。
ESCで大電流を切り替えるMOSFETが、電気的または熱的な負荷によって故障した状態です。
MOSFETが導通しなくなる場合と、常に導通するショート状態で壊れる場合があります。後者では、バッテリー接続直後にモーターやESCが強く発熱することがあります。
テスターのダイオードモードや抵抗測定で、4系統の値を比較すると異常を発見できる場合があります。
ブラシレスモーターを動かす3本の電気経路のうち、1本が正常に働いていない状態です。
モーター線の断線、はんだ不良、巻線断線、MOSFET故障などによって発生します。モーターは回らず、小刻みに震えたり音だけが鳴ったりします。
欠相状態で出力を上げると、ESCやモーターに大きな負担がかかります。
スロットルが最低付近のとき、モーター回転数や機体姿勢が安定しない状態です。
アイドル回転数が低すぎる、モーターの回転が滑らかでない、プロペラやモーターに問題がある、DShot Idle設定が適切でないなどの原因があります。
離陸直前や着陸時に機体が揺れる場合は、機械的な状態と設定の両方を確認します。
操縦者が意図していないのに、モーター出力が急激に上がる症状です。
プロペラの向き、モーター順序、FCの向き、ジャイロ方向などが間違っていると、FCの姿勢補正が逆向きに働き、出力が急上昇します。
プロペラを付ける前にBetaflight上で機体の動き、モーター順序、回転方向を確認することが重要です。
なお、プロペラを外した状態では、PID制御によってモーター回転数が徐々に上がることがあります。これは必ずしも故障ではありません。
離陸しようとした瞬間に、機体が横転または反転する症状です。
モーター順序、回転方向、プロペラの向き、FC取付方向のいずれかが間違っている場合に多く発生します。モーターが1基動いていない場合にも起こります。
PID調整を疑う前に、基本的なモーター構成を確認します。
飛行中に機体が突然激しく回転し、制御不能になって墜落する症状です。
モーターまたはESCの瞬間的な停止、デシンク、プロペラの脱落・破損、配線不良などが主な原因です。
Blackboxログが残っていれば、モーター出力、ジャイロ、スロットルなどを確認して原因を絞り込めます。
FCの姿勢補正が強すぎるなどの理由で、機体が一定の周期で細かく揺れ続ける現象です。
PID設定、フィルター設定、フレームの共振、緩んだ部品、曲がったプロペラなどが原因になります。高周波の発振は目で見えにくく、モーターの異常発熱として現れることもあります。
設定を変更する前に、機体のネジやプロペラなどの機械的な状態を確認します。
FPV映像へ本来存在しない線、点、色の乱れなどが現れる症状の総称です。
電源ノイズ、電波干渉、映像配線、アンテナ、VTX、カメラなど多くの原因があります。スロットルに連動するか、モーター停止中にも出るかを確認すると切り分けやすくなります。
録画映像とゴーグル表示の両方を比べることも有効です。
映像に横方向の線や帯が現れる症状です。
ESCやモーターからの電源ノイズ、グランド配線、カメラやVTXへの不安定な電源供給などが原因になります。スロットルを上げるほど線が増える場合は、動力系ノイズが疑われます。
コンデンサやLCフィルターが有効な場合もありますが、配線不良や部品故障の確認が先です。
映像が上下または斜め方向へ繰り返し流れる症状です。
アナログ映像の同期信号が正しく受信できない場合に起こります。信号が弱い、周波数がずれている、映像信号線やグランドに問題がある場合などが考えられます。
カメラとVTXを直接接続して症状が変わるか確認すると、FCのOSD回路を切り分けられます。
FPV映像が完全に黒くなる、または表示されなくなる状態です。
VTXやカメラの電源断、映像信号の断線、VTXの再起動、受信側の問題などが考えられます。OSDだけ残る場合は、カメラ側の電源や映像信号を疑います。
OSDも含めてすべて消える場合は、VTX、受信、電波、ゴーグル側などを確認します。
デジタルFPVで、最後に受信した映像が画面に残ったまま動かなくなる現象です。
通信品質の急低下、VTXの処理停止、電源電圧の低下、過熱などが原因になります。アナログ映像は一般に徐々にノイズが増えますが、デジタル方式では映像が突然停止することがあります。
再起動で直っても、電源や熱の問題が残っていないか確認します。
アナログ映像で、画面全体に白黒の細かな点が激しく現れる状態です。
VTXの電波を受信できていない、周波数が合っていない、VTXの電源が入っていない、アンテナや受信機に問題がある場合に発生します。
距離とともに徐々に砂嵐が増える場合は、受信信号が弱くなっている可能性があります。
VTXの温度が必要以上に高くなる状態です。
VTXは正常時にも発熱し、飛行中の風で冷却することを前提とした製品があります。高出力のまま机上で長時間通電すると、温度保護が働いたり故障したりする可能性があります。
機体への取付状態、アンテナ接続、電源電圧、送信出力、冷却風を確認します。
設定した送信出力より実際の電波が弱くなり、映像到達距離が短くなる状態です。
低電力モード、Pit Mode、温度保護、電源不足、アンテナ不良、VTXの故障などが原因になります。
OSDや設定画面の表示だけでは実際の出力を保証できません。正常なアンテナとの比較や、可能であれば出力測定器で確認します。
送信された電波が壁、地面、建物などで反射し、複数の経路を通って受信アンテナへ届く現象です。
直接届いた電波と反射した電波が干渉し、特定の位置だけ映像が悪化することがあります。屋内、建物の間、金属の多い場所などで起こりやすくなります。
受信アンテナの種類や位置を変えると改善する場合があります。
同じ、または近い周波数の電波が重なり、映像や操縦通信が不安定になる現象です。
複数のVTXを近いチャンネルで使用する、Wi-Fiなどの機器が近くにある、別の送信機が強い電波を出している場合などに発生します。
複数人で飛行するときは、使用周波数と電源を入れる順番を管理することが重要です。
受信機が検出している電波の強さが低くなる状態です。
距離、障害物、アンテナの向きや損傷、送信出力、コネクター不良などが影響します。機体の向きによって急に低下する場合は、アンテナ配置や偏波の影響も考えられます。
RSSIだけでなくLQも合わせて確認します。
送信機からの通信データを正常に受信できる割合や品質が低下した状態です。
距離、遮蔽物、干渉、アンテナ損傷、Packet Rate、送信出力などが影響します。RSSIがある程度高くても、干渉によってLQが低くなることがあります。
LQが危険な範囲へ下がる前に戻れるよう、警告設定を利用します。
無線通信で送られたデータの一部が受信側へ届かない現象です。
少量であれば補間や再送などで目立たないことがありますが、増えると操作の遅れ、映像の乱れ、LQ低下、フェイルセーフにつながります。
操縦リンクだけでなく、デジタル映像やネットワーク通信でも使われる用語です。
機体から送信機へ戻る情報の通信が途切れた状態です。
受信機からのバッテリー電圧、RSSI、GPS情報などが受け取れなくなり、送信機が「Telemetry lost」と警告することがあります。
操縦用の送信方向と、テレメトリーの返信方向では通信条件が異なるため、テレメトリーが先に途切れても直ちに操縦不能とは限りません。ただし、通信余裕が減っている兆候として注意が必要です。
FCが受信機から有効な操縦信号を受け取れていない状態です。
送信機との通信断だけでなく、受信機の電源断、UART配線不良、通信方式の設定ミスなどでも発生します。
Betaflightのアーミング無効理由としてRXLOSSが表示される場合は、Receiverタブでチャンネルが動くか確認します。
ジャイロセンサーの測定値へ、機体の姿勢変化とは異なる不要な振動成分が混ざった状態です。
曲がったプロペラ、傷んだモーター、緩んだネジ、フレームの共振などが原因になります。ノイズが大きいとFCが不要な補正を繰り返し、モーターが発熱します。
フィルター設定で軽減できる場合もありますが、最初に機械的な原因を直します。
スティックを中央にしているのに、機体が徐々に一方向へ移動したり回転したりする現象です。
アングルモードでは、加速度センサーのずれやキャリブレーション、フレームの歪みなどが原因になります。アクロモードでは位置を自動保持しないため、わずかに移動すること自体は異常とは限りません。
送信機のチャンネル中央値が1500付近になっているかも確認します。
急な旋回や降下などでプロペラへ安定した空気が流れなくなり、機体が一時的に姿勢を維持できなくなる状態です。
プロップウォッシュに入った場合や、特定のモーターが必要な推力を出し切れない場合に起こります。機体が旋回の外側へ流れたり、突然傾いたりします。
PID設定だけでなく、モーター出力の余裕、プロペラ、機体重量、操縦方法も影響します。
録画映像がゼリーのように細かく揺れたり、波打ったりする現象です。
モーターやプロペラの振動と、カメラのローリングシャッターが組み合わさって発生します。FPV映像では目立たなくても、アクションカメラの録画に現れることがあります。
プロペラ交換、モーター点検、カメラマウントの調整、フレームの修理などが主な対策です。
特定の周波数の振動が、フレームや部品の性質と重なって大きくなる現象です。
あるスロットル位置だけ振動が増える場合は、モーター回転数と機体の共振周波数が一致している可能性があります。
柔らかく取り付ければ必ず改善するわけではありません。部品の固定方法、フレーム剛性、プロペラ、フィルター設定を総合的に見直します。
プロペラの羽根ごとの重さや形状が不均一で、回転時に振動が発生する状態です。
欠け、曲がり、製造誤差、汚れなどが原因になります。小型・高回転のFPV機では、わずかな変形でもジャイロノイズにつながります。
異常が疑われるプロペラは、修正するより新品へ交換する方が確実です。
衝突などによってモーターのベルが変形し、回転中心がずれている状態です。
高回転時に振動や異音が発生し、ジャイロノイズや映像のJelloを引き起こします。磁石がステーターへ接触すると、モーターが重くなったり発熱したりします。
目視で分からない歪みでも、モーターを低速で回したときの揺れで発見できる場合があります。
モーター内部でシャフトを支えるベアリングが摩耗、破損、汚損している状態です。
手で回したときの引っ掛かり、横方向のがた、異音、振動などが現れます。ベアリング不良のまま使用すると、モーター発熱や飛行性能低下につながります。
モーターによってはベアリング交換が可能ですが、小型モーターでは本体交換の方が現実的な場合があります。
アンテナ線や内部の導体が切れ、電波を正常に送受信できない状態です。
外側の被覆が無傷でも、内部だけ切れている場合があります。墜落後に到達距離が急に短くなった場合は、アンテナとコネクターを確認します。
VTXアンテナの断線や脱落は、VTX内部の増幅回路を故障させる原因にもなります。
小型アンテナ接続に使われるU.FL系コネクターが、基板から剥がれたり変形したりした状態です。
アンテナ線を斜めに引っ張る、何度も着脱する、墜落時にケーブルへ力が加わるなどして破損します。
取り外すときはケーブルを引っ張らず、コネクター部分を真上へ持ち上げます。取付後はケーブルを固定し、衝撃が直接伝わらないようにします。
複数セルのうち、一部のセルだけ容量、電圧、内部抵抗などが著しく悪化した状態です。
充電後すぐに特定セルだけ電圧が下がる、飛行中に電圧が大きく落ちる、セル間の差が広がるといった症状が現れます。
不良セルを含むLiPoは、無理に使用や充電を続けず、安全を優先して扱います。
直列接続された各セルの電圧に、大きな差が生じた状態です。
わずかな差は一般的ですが、特定セルだけ大きく高いまたは低い場合は、劣化や故障が疑われます。バランス充電で整うこともありますが、毎回大きくずれる場合はバッテリーの使用を見直します。
合計電圧だけではセル不良を発見できないため、各セルの電圧を確認することが重要です。
LiPoバッテリーを安全な範囲より低い電圧まで使用してしまうことです。
過放電すると容量低下、内部抵抗増加、膨張などが起こり、元の性能へ戻らない可能性があります。負荷がかかっている飛行中の電圧と、着陸後に回復した電圧は異なります。
OSDのセル電圧と使用容量を確認し、余裕を持って着陸します。
LiPoバッテリー内部でガスが発生し、外装が膨らんでいる状態です。
劣化、過充電、過放電、過熱、大電流負荷、物理的損傷などが原因になります。膨らんだバッテリーは内部状態が不安定になっている可能性があります。
押しつぶす、穴を開ける、無理に機体へ固定するといった行為は危険です。
FCをUSBで接続しても、パソコンやBetaflight AppがFCを認識しない状態です。
充電専用ケーブル、USB端子の破損、ドライバー、ブラウザー権限、別ソフトによるポート占有、FCのファームウェア異常などが考えられます。
最初に別のデータ通信対応ケーブル、別のUSBポート、別のパソコンで確認します。USB給電LEDが点灯するだけでは、データ通信が正常とは判断できません。
