100g未満と100g以上の違い

航空法では、機体本体とバッテリーの合計が100g以上となるドローンを、原則として無人航空機として扱います。

撮影用カメラ、カメラマウントなど、飛行に使用する装備も機体側の重量として考えます。

項目 100g未満 100g以上
航空法上の無人航空機登録 対象外 必要
登録記号の表示 対象外 必要
リモートID 原則対象外 原則必要
航空法の飛行許可・承認 無人航空機規制の対象外 飛行条件により必要
電波法 重量に関係なく適用 重量に関係なく適用
小型無人機等飛行禁止法 対象になり得る 対象になり得る
条例・施設規則 適用される 適用される

100g未満だから、無線資格や無線局免許が不要になるわけではありません。

U100機でも5.8GHz帯VTXを使用すれば、電波に関する手続きが必要です。


100g以上の機体登録

100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる場合は、原則として飛行前に機体登録を行います。

登録されていない100g以上の無人航空機を飛行させることはできません。登録の有効期間は3年間です。国土交通省・無人航空機登録ポータル

機体登録の流れ

  1. DIPS2.0のアカウントを作成する
  2. 所有者・使用者情報を入力する
  3. メーカー、型式、製造番号などを入力する
  4. 自作機の場合は機体情報や写真を登録する
  5. 手数料を納付する
  6. 登録記号の発行を受ける
  7. 登録記号を機体へ表示する
  8. リモートIDへ登録情報を書き込む

申請はDIPS2.0から行います。


リモートIDとは?

リモートIDは、飛行中の機体から登録記号、位置、速度などの識別情報を電波で発信する仕組みです。

100g以上の登録対象機では、原則としてリモートID機能が必要です。

自作FPV機の場合

自作FPV機にはリモートIDが内蔵されていないことが多いため、外付けリモートIDを搭載します。

選定時には次の内容を確認します。

  • 国土交通省の要件に対応しているか
  • 機体へ搭載できる重量か
  • 電源方式
  • アンテナ位置
  • DIPS情報を書き込めるか
  • 機体登録との紐付け方法

一定の条件を満たす特定区域への届出など、搭載が免除されるケースもあります。しかし、特定区域届出を行っただけで飛行許可・承認が不要になるわけではありません。


飛行許可・承認が必要になる「特定飛行」

100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる場合、飛行場所や飛行方法によって国土交通大臣の許可・承認が必要になります。

空域による規制

  • 空港等の周辺
  • 緊急用務空域
  • 地上または水面から150m以上
  • 人口集中地区(DID)の上空

飛行方法による規制

  • 夜間飛行
  • 目視外飛行
  • 人または物件から30m未満の飛行
  • 催し場所上空の飛行
  • 危険物の輸送
  • 物件投下

国土交通省は、100g以上の機体を屋外で飛行させる際の許可・承認手続きを案内しています。国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」


FPVゴーグルを使用すると目視外飛行になる?

操縦者がFPVゴーグルを装着し、飛行中の機体を自分の目で直接確認できない場合は、一般的に目視外飛行として扱われます。

100g以上の機体を屋外でFPV飛行させる場合は、目視外飛行の承認が必要になる可能性が高くなります。

一般的な安全対策には次のものがあります。

  • 補助者を配置する
  • 補助者が機体と周囲を直接監視する
  • 操縦者と補助者が連絡を取れる状態にする
  • 飛行範囲へ第三者が入らないよう管理する
  • フェイルセーフを設定する
  • 緊急着陸場所を決める
  • 飛行前に通信状態を確認する

補助者を配置すれば自動的に承認不要になるという意味ではありません。機体重量、飛行場所、機体認証、技能証明の組み合わせで判断してください。


人または物件から30m未満の飛行

FPVシネマドローンでは、人物、建物、車両、設備へ近づいて撮影することが多くあります。

100g以上の機体で、操縦者・補助者など飛行に直接関係する人や管理下の物件を除き、第三者または第三者の物件から30m未満で飛行する場合は承認が必要になることがあります。

撮影出演者、施設関係者、車両、建物がどのような管理状態にあるかによって判断が変わるため、業務撮影では事前に飛行体制を整理します。


屋内飛行の場合

壁、屋根、ネットなどにより屋外と明確に区切られた屋内空間では、通常、航空法上の飛行空域規制の対象外として扱われます。

そのため、屋内飛行では100g以上であっても、屋外のDIDや目視外飛行と同じ許可・承認が必要にならない場合があります。

ただし、次の点には注意してください。

  • 電波法は屋内でも適用される
  • 施設管理者の許可が必要
  • 観客や第三者の安全管理が必要
  • 火災報知器や設備への接触対策が必要
  • 賠償責任保険の補償条件を確認する
  • 開放された窓や扉から屋外へ出ない
  • ネットで囲った場合は構造を確認する

 

「屋内なら5.8GHz帯VTXを無免許で使用できる」という意味ではありません。建物の中でも、VTXから電波を発射すれば電波法が適用されます。